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2016/04/13(水)
 


漫画家:西原理恵子の同名漫画原作の映画化作品。
監督:吉田大八
主演:菅野美穂 
キャスト:夏木マリ、小池栄子、池脇千鶴、江口洋介、本田博太郎 他


以下、ネタバレを含みます。


あらすじ
物語の舞台はとある田舎の小さな港町。
主人公の菅野美穂演じるナオコは、結婚し一度は町を出て行くもシングルマザーとして一人娘のモモと再び町に戻って来、母が営むこの町唯一の美容院、パーマネント野ばらを手伝いながら暮らしていた。
パーマネント野ばらは町のおばちゃん達の溜まり場となっており、日々の愚痴や猥談が繰り広げられ、おばちゃん達はナオコと顔を合わせるたびにに「良い人は居ないのか?」「良い男探してチャチャっと再婚しな」とお節介を焼かれていた。

そんなある日、小池栄子演じる同級生でパブのママをしているみっちゃんが騒動を起こす。
とにかく浮気性でヒモ状態の旦那にとうとう堪忍袋の緒が切れて、旦那を車で跳ね飛ばし夫婦共々入院。
入院先の病院で夫婦喧嘩の末に大乱闘を起こし、ついには離婚してしまう。

また、同じく同級生の池脇千鶴演じるトモちゃんはとにかく男運が最悪で、付き合う男が片っ端から暴力男。
唯一暴力を振るわなかった男と結婚するもギャンブルにのめり込み失踪してしまう。
そんな同級生二人とは対照的に、ナオコは高校教師をしている江口洋介演じるカシマと密かに愛を育んでいた。

山奥に住んでいる老婆の為に出張散髪に出かけた帰りの山道で、失踪していたトモちゃんの旦那と遭遇し、ビニール袋に詰め込まれたメダルをトモちゃんに渡して欲しいと、ナオコに押し付け山の中へと消えてしまう。
その数日後にトモちゃんの旦那は冷たくなって発見される。
葬儀を済ましナオコとトモちゃんは形見となってしまったメダルを見晴らしの良い丘に埋める事にする。
ナオコはここで実は高校教師のカシマと付き合っている事をトモちゃんに告白するも、「何回も聞いたよ」と返される。

海岸でカシマとデートをし、付き合っている事をトモちゃんにいつ話したのか思い出せないと話をしていると、そこにみっちゃんが現れ「良いお酒が手に入ったから飲もう!」と誘われるも、「あ、デート中か・・・」と微妙な表情を浮かべる。
ナオコが辺りを見回すもカシマの姿がどこにも見当たらない。
ここで過去の記憶がフラッシュバック。学生時代、カシマと付き合っていた時にカシマが他界した事を思い出す。
パーマネント野ばらに出戻ってからのカシマとの記憶は全てナオコの妄想だったのであった。


感想
この映画のテーマは「寂しさ故に、裏切られても傷つけられても、それでもなお人の温もりを求めてしまう人間の性(さが)」と言った感じでしょうか?
ロクでもない男たちに振り回されながらも逞しく生きる強さと、寂しさゆえに温もりを求めてしまう弱さを繊細かつ丁寧に描いた作品だと思います。
パーマネント野ばらに集まり日々猥談に興じるパンチパーマのおばちゃん達のシーンは単なる笑い所というだけでなく、それぞれ違った形で寂しさに立ち向かっている事を表現していたのか、と観終わった後に感じました。


登場人物は揃いも揃ってドギツい個性の持ち主ばかり。
閉塞感漂う田舎町で生きるエキセントリックな人達のハチャメチャな生き様を、ナオコの第三者的な視点で淡々と見つめる続けるという構図からの、ラストでのドンデン返しとそこに至るまでの伏線回収はお見事!

中盤まではギャグ色が強めで独特の間を持たせた展開と、最後の最後の切なく悲しい展開との落差に心を抉られました。
そしてナオコの「私、狂ってる?」というセリフとみっちゃんの何とも言えない表情で切なさが爆発しました。
海岸でカシマとデートしていると聞いて色々察し、普段ド厚かましくズケズケと物言うおばちゃん達があえて何も言わない優しさも、切なさをより一層引き立てていました。
あとはちゃめちゃ登場人物たちを客観視しているナオコの描写は後から考えると町に馴染めない孤独感を描写する演出だったのだと気付きました。

各所に散りばめられた伏線や、もう一度見返した時に意味を持つセリフ、そしてカシマとナオコが手を握り合っているシーンでモモからの視点ではナオコは砂を握り締めている姿であったりといった細かい演出なんかを見ると、全体的に丁寧に丁寧に作られているのが分かりました。


そして練り上げられたストーリーとエキセントリックな人物たちを見事に演じ上げる俳優陣も素晴らしかったです。
これまで西原理恵子の漫画はいくつか読んでいて、漫画に登場する人物は「理性や善悪を超越した無茶苦茶な人達」が多く、良くも悪くも人間味溢れる人物ばかりなイメージでしたが、パーマネント野ばらの登場人物たちもご他聞に漏れずもの凄く個性的。
主演の菅野美穂はもちろん、脇を固める夏木マリや小池栄子に池脇千鶴、そしてパーマネント野ばらに集うパンチパーマのおばちゃん達、出演者全員が良い味出していて、サイバラワールドに引き込まれます!
そして何より本田博太郎さんの異常なほどの存在感漂う怪演は流石と言わざるを得ませんねw


コメディタッチで描かれるぶっ飛んでるのに憎めない登場人物達の悲喜こもごもの中で浮かび上がる、それぞれが背負う寂しさや心の弱さそして優しさや強さ、エキセントリックなのに妙に人間臭い人物たちを緻密に練られたストーリーで見事に表現した映画でした。
派手さは無くてもこういう人間の心の機微を細かく描写した作品が日本の映画らしくて良いなと再認識させられる作品でした。


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